三菱自動車の看板SUVとして高い人気を誇るアウトランダーが、2025年モデルとしてマイナーチェンジを果たしました。
特にPHEVモデルは大容量バッテリーの搭載により、EV航続距離が大幅に向上し、日常の移動をほぼ電気だけでカバーできるようになりました。
今回のマイナーチェンジでは、外装デザインの洗練化や内装の高級感向上、走行性能の進化など、多岐にわたる改良が施されています。
この記事を読むと以下のポイントについて理解できます。
- アウトランダー マイナーチェンジ 2025モデルの主要な進化ポイントと魅力
- 大容量バッテリー搭載による航続距離と燃費性能の向上について
- 内外装の変更点と新たに追加された快適装備の詳細
- 2025年モデルの購入を検討すべき理由と選ぶ際のポイント
アウトランダー マイナーチェンジ 2025の進化した魅力とは
三菱自動車のフラッグシップSUVであるアウトランダーは、2025年モデルとして大幅なマイナーチェンジを実施しました。「洗練」と「上質」をテーマに改良されたアウトランダーは、特にPHEVモデルにおいて大きな進化を遂げています。
このマイナーチェンジでは、単なる外観の変更にとどまらず、駆動用バッテリーを刷新し、EV航続距離の延長や加速性能の向上など、電動車としての魅力を大幅に高めています。
また、内装には12.3インチの大型ディスプレイを採用し、コネクティッド機能の拡充やシートベンチレーション機能の追加など、快適性と利便性も向上させました。
さらに、ヤマハと共同開発したオーディオシステムの搭載など、プレミアムSUVとしての質感も一段と高まっています。
アウトランダーPHEVは、世界初のSUVタイプで4WDのPHEVとして2013年に登場して以来、「日常ではEV、遠出はハイブリッド」というコンセプトのもと、電動車ならではの走りと安心感で多くのユーザーから支持を集めてきました。
2025年モデルは、そんなアウトランダーPHEVの魅力をさらに高める進化を遂げているのです。

新型アウトランダーPHEVの大容量バッテリーと航続距離
2025年モデルのアウトランダーPHEVにおける最大の進化ポイントは、駆動用バッテリーの刷新です。
従来モデルでは20.0kWhだったバッテリー容量が22.7kWhに拡大され、これによりEV航続距離は従来の最大87kmから106kmへと大幅に延長されました。
この航続距離の延長により、日常の通勤や買い物などの移動であれば、ほぼ電気だけでカバーできるようになりました。
ガソリン価格が高騰している現在、電気だけで走行できる距離が伸びたことは、経済的にも大きなメリットとなります。
また、バッテリーセル自体もラミネートタイプから角型タイプへ変更され、バッテリーの温度管理方法も冷却プレートから伝熱シートへと進化しています。
これにより内部抵抗は約3割減、冷却性能は約5割アップとなり、バッテリーの性能と耐久性が大幅に向上しました。
さらに、急速充電の効率も改善され、80%までの充電時間は従来の約38分から約32分へと短縮されています。
このように、2025年モデルのアウトランダーPHEVは、電動車としての基本性能を大きく向上させ、より実用的で経済的な選択肢となっています。
2025年モデルの価格と発売日情報
2025年モデルのアウトランダーPHEVは、2024年10月9日に日本仕様が発表され、同年10月31日に日本国内で発売されました。
価格帯は、エントリーグレードの「M」(5人乗り)が5,263,500円から、最上級グレードの「P Executive package」(7人乗り)が6,685,800円までとなっています。
各グレードの価格は以下の通りです:
- 【M】5人乗り:5,263,500円
- 【G】5人乗り:5,879,500円、7人乗り:5,970,800円
- 【P】5人乗り:6,314,000円、7人乗り:6,405,300円
- 【P Executive package】7人乗り:6,685,800円
なお、海外市場については、欧州では2025年春より20カ国で順次販売が開始される予定です。
北米、豪州・ニュージーランドなどへは、PHEVモデルとともにガソリンモデルも大幅改良され、2025年に投入される予定となっています。
このように、アウトランダーPHEVは日本を皮切りにグローバル展開が進められており、世界中のユーザーに新たな価値を提供していくことが期待されています。
歴代アウトランダーとの比較:モデルチェンジの履歴
アウトランダーの歴史を振り返ると、初代モデルは2001年に「エアトレック」として登場し、2005年に「アウトランダー」に名称変更されました。
その後、2005年に2代目、2012年に3代目へとフルモデルチェンジを重ね、現行の4代目モデルは2021年12月に登場しました。
特にPHEVモデルについては、2013年に世界初のSUVタイプで4WDのPHEVとして初代が登場し、2021年12月に2代目へと進化しました。
初代と2代目を合わせたアウトランダーPHEVの累計販売台数は37万台以上に達し、SUVタイプで4WDのPHEVとしては世界No.1の販売台数を誇っています。
今回の2025年モデルは、4代目アウトランダーの初めてのマイナーチェンジとなります。
歴代モデルとの主な違いを比較すると、以下のような進化が見られます:
- バッテリー容量:初代PHEV(12kWh)→2代目PHEV(20kWh)→2025年モデル(22.7kWh)
- EV航続距離:初代PHEV(60km)→2代目PHEV(87km)→2025年モデル(106km)
- 内装ディスプレイ:2代目PHEV(9インチ)→2025年モデル(12.3インチ)
- 加速性能(0-100km/h):2代目PHEV(10.2秒)→2025年モデル(8秒未満)
このように、アウトランダーPHEVは世代を重ねるごとに電動性能や快適性を向上させ、特に今回の2025年モデルでは、電動車としての基本性能を大きく進化させています。

進化したPHEVシステムの燃費性能と環境性能
2025年モデルのアウトランダーPHEVは、PHEVシステム全体の最高出力が約20%向上し、より力強く滑らかな走りを実現しています。
これにより、0-100km/h加速タイムは従来の10.2秒から8秒未満へと大幅に短縮され、SUVでありながらスポーティな走行性能を獲得しました。
燃費性能については、ハイブリッドモード時の燃費が従来の16.6km/Lから17.6km/Lへと向上しています。
また、EV航続距離が106kmまで伸びたことで、日常的な使用ではほとんどガソリンを使わずに走行できるようになり、実質的な燃費性能は大幅に向上しています。
環境性能の面では、三菱自動車によるLCA(ライフサイクルアセスメント)の試算によれば、製造・運用・廃棄までの製品寿命全般におけるCO2排出量において、PHEVは国内の発電ミックスを考慮すると、同等性能のBEV(バッテリー電気自動車)やHEV(ハイブリッド車)よりもトータルでのCO2排出量が少ないという結果が出ています。
これは、BEVのようにバッテリー製造時のCO2排出量が過大にならず、かつHEVのように常時ガソリンを消費するわけでもないPHEVの特性によるものです。
さらに、アウトランダーPHEVは災害時やレジャーシーンにおいて移動する発電機としての機能も備えており、環境性能だけでなく実用性の面でも優れた特性を持っています。
このように、2025年モデルのアウトランダーPHEVは、環境性能と走行性能を高い次元で両立させた電動SUVとなっています。
2025年モデル アウトランダーのマイナーチェンジで変わった点
2025年モデルのアウトランダーは、「洗練」と「上質」をテーマに大幅な改良が施されました。
外装デザインの洗練化、内装の高級感向上、走行性能の進化など、多岐にわたる変更点が特徴です。
特にPHEVモデルでは、駆動用バッテリーの刷新によりEV航続距離が大幅に延長され、システム出力も向上するなど、電動車としての魅力が一段と高まっています。
また、内装には12.3インチの大型ディスプレイを採用し、コネクティッド機能の拡充やシートベンチレーション機能の追加など、快適性と利便性も向上させました。
さらに、ヤマハと共同開発したオーディオシステムの搭載や、新色「ムーンストーングレーメタリック」の追加など、プレミアムSUVとしての質感も一段と高まっています。
これらの変更により、2025年モデルのアウトランダーは、より魅力的で競争力のある選択肢となっています。

洗練された外装デザインと新色ラインナップ
2025年モデルのアウトランダーは、外装デザインがさらに洗練されました。
フロントグリルには自動開閉するシャッターが追加され、これにより空気抵抗を減らして燃費向上が図られています。
また、前後のバンパースキッドプレートも刷新され、より精悍で力強い印象を与えるデザインとなりました。
ウインカーやバックランプのLED化も進められ、視認性の向上とともに高級感も増しています。
ボディサイズは、改良前モデルから全長+10mm、全高+10mmに変更され、より存在感のあるプロポーションとなりました。
新色として「ムーンストーングレーメタリック」が追加され、モノトーンと2トーンの両方で選択可能となっています。
この新色は高級感と先進性を感じさせる色調で、アウトランダーの洗練されたデザインをさらに引き立てています。
また、アルミホイールのデザインも変更され、より洗練された印象を与えるものとなっています。
これらの外装の変更により、2025年モデルのアウトランダーは、より現代的で洗練された印象を与えるSUVへと進化しました。
高級感あふれる内装と12.3インチディスプレイ
2025年モデルのアウトランダーは、内装の質感と機能性が大幅に向上しています。
最も目を引く変更点は、従来9インチだったスマートフォン連携ナビゲーションが12.3インチの大型ディスプレイに進化したことです。
この大型化により、ナビゲーションの視認性や操作性が格段に向上し、より直感的な操作が可能になりました。
また、コネクティッド機能(MITSUBISHI CONNECT)も拡充され、ナビゲーション上でPlaces API(Googleによる目的地検索)やストリートビュー、航空写真ビューを見ることができるようになりました。
インテリアカラーには、ブラウン基調の新色「ブリックブラウン」が採用され、より落ち着きと高級感のある室内空間を実現しています。
従来は明るめのタン系オレンジだったインパネ加飾が、大人びた落ち着きのある色味や深みを感じる手触りのブラウンに変更され、上質感が大幅に向上しています。
さらに、フレームレスのデジタルルームミラーがエントリーグレード以外に標準設定され、後方視界の確保と高級感の両立が図られています。
アルミペダルや室内ランプのLED化なども進められ、細部にまでこだわりが感じられる内装となっています。
これらの変更により、2025年モデルのアウトランダーの内装は、プレミアムSUVにふさわしい高級感と機能性を兼ね備えたものへと進化しました。

7人乗り/5人乗りの選択肢と使い勝手
2025年モデルのアウトランダーPHEVでは、グレード構成が見直され、より多様なニーズに対応できるようになりました。
特筆すべき点は、これまで7人乗りのみとされていた上級グレード「P」に5人乗りが追加設定されたことです。
これにより、3列シートの必要がないユーザーでも上級グレードの装備や質感を享受できるようになりました。
各グレードの乗車定員は以下の通りです:
- 【M】5人乗りのみ
- 【G】5人乗りと7人乗りを選択可能
- 【P】5人乗りと7人乗りを選択可能
- 【P Executive package】7人乗りのみ
7人乗りモデルの3列目シートは、必要に応じて簡単に格納でき、荷室スペースを確保することができます。
また、2列目シートは前後スライド機能を備えており、乗員の体格や荷物の量に応じて調整可能です。
5人乗りモデルでは、広々とした荷室スペースが確保され、アウトドアやショッピングなど様々なシーンで活躍します。
さらに、パワーバックドアが装備されているため、手が塞がっている時でも簡単に荷室を開閉できる利便性も備えています。
このように、2025年モデルのアウトランダーPHEVは、多様なライフスタイルに対応できる実用性の高いSUVとなっています。
向上した走行性能とS-AWCの進化
2025年モデルのアウトランダーPHEVは、走行性能も大きく進化しています。
最も大きな変化は、バッテリー出力が約60%向上したことで、PHEVシステム全体の最高出力が約20%アップしたことです。
これにより、0-100km/h加速タイムは従来の10.2秒から8秒未満へと大幅に短縮され、SUVでありながらスポーティな走行性能を獲得しました。
また、三菱のコアテクノロジーである四輪制御技術「S-AWC」(Super All Wheel Control)も進化し、より安定した走行性能を実現しています。
S-AWCは、前後左右の駆動力を最適に制御することで、様々な路面状況でも安定した走行を可能にするシステムです。
2025年モデルでは、このS-AWC制御が最適化され、うねりのある路面での追従性と乗り心地のバランスが向上しています。
さらに、サスペンションも改良され、新開発のタイヤと組み合わせることで、より上質で安定した乗り心地を実現しています。
アクセル操作時のモータートルク特性も見直され、より滑らかで力強い加速感を味わうことができます。
電動パワーステアリングのアシスト力も最適化され、操舵感の向上も図られています。
これらの改良により、2025年モデルのアウトランダーPHEVは、日常の街乗りから高速道路、悪路走行まで、あらゆるシーンで安心して運転を楽しめる走行性能を獲得しています。

充実した安全装備とMI-PILOTの機能
2025年モデルのアウトランダーPHEVは、安全装備も充実しています。
特に注目すべきは、三菱自動車の先進運転支援システム「MI-PILOT」の搭載です。
MI-PILOTは、アダプティブクルーズコントロール(ACC)とレーンキープアシスト(LKA)を組み合わせたシステムで、高速道路や自動車専用道路での運転負荷を軽減します。
ACCは先行車との車間距離を自動的に調整し、LKAは車線中央を維持するようステアリング操作をアシストします。
また、全方位モニターも装備され、駐車時や狭い道での運転をサポートします。
この全方位モニターは、車両の周囲360度を映し出すことができ、死角を減らして安全な運転をサポートします。
さらに、衝突被害軽減ブレーキ(FCM)や後側方車両検知警報システム(BSW)、後退時車両検知警報システム(RCTA)など、様々な安全装備が標準で搭載されています。
FCMは前方の車両や歩行者を検知し、衝突の危険がある場合にドライバーに警告し、必要に応じて自動的にブレーキをかけます。
BSWは走行中の死角にある車両を検知して警告し、RCTAは駐車場からバックで出る際に接近する車両を検知して警告します。
これらの安全装備により、2025年モデルのアウトランダーPHEVは、ドライバーと同乗者、そして周囲の交通参加者の安全を守る高い安全性能を備えています。
YAMAHA製サウンドシステムなど快適装備の充実
2025年モデルのアウトランダーPHEVでは、快適装備も大幅に充実しています。
特筆すべきは、従来のBOSE製サウンドシステムから、ヤマハ株式会社と共同開発した専用のYAMAHA製サウンドシステムへの変更です。
このサウンドシステムは、アウトランダーPHEVの車内空間に合わせて専用開発されており、より豊かで臨場感のある音響体験を提供します。
最上級グレードの「P Executive package」には、YAMAHA製12スピーカーサウンドシステムが標準装備され、プレミアムな音響体験を楽しむことができます。
また、運転席と助手席には、シートヒーターに加えて、シートベンチレーション機能が新たに採用されました。
このシートベンチレーションは、夏場の蒸れや熱こもりを解消し、快適なドライブをサポートします。
さらに、フレームレスのデジタルルームミラーも採用され、後方視界の確保と高級感の両立が図られています。
このデジタルルームミラーは、リアカメラからの映像を表示するため、後部座席や荷物で後方視界が遮られる場合でも、クリアな後方視界を確保できます。
その他、HDMIポートの標準装備により、スマートフォンなどの画面を車載モニターに表示できるようになり、利便性が向上しています。
また、車内Wi-Fi機能もオプション設定されており、移動中でもインターネットに接続できる環境を整えることができます。
これらの快適装備の充実により、2025年モデルのアウトランダーPHEVは、長距離ドライブでも快適に過ごせる空間を提供しています。

中古モデルとの違い
2025年モデルのアウトランダーPHEVと中古モデルを比較する際、いくつかの重要な違いとポイントがあります。
まず、最も大きな違いは駆動用バッテリーの容量と性能です。
2025年モデルでは、バッテリー容量が22.7kWhに拡大され、EV航続距離が106kmまで伸びています。
これに対し、2021年12月から販売されていた現行モデルは20.0kWh、初代モデル(2013年?)は12.0kWhのバッテリーを搭載しており、EV航続距離はそれぞれ87km、60km程度となっています。
また、2025年モデルではバッテリーセル自体も進化し、内部抵抗の低減や冷却性能の向上により、バッテリーの性能と耐久性が大幅に向上しています。
内装装備も大きく異なります。2025年モデルでは12.3インチの大型ディスプレイやYAMAHA製サウンドシステム、シートベンチレーション、デジタルルームミラーなどが新たに採用されており、快適性と利便性が大幅に向上しています。
外装デザインも洗練され、フロントグリルシャッターの追加やLEDテールランプの採用など、細部にわたる改良が施されています。
中古モデルを検討する際の注意点としては、バッテリーの劣化状態の確認が重要です。
PHEVのバッテリーは使用年数や充放電の回数によって徐々に劣化し、EV航続距離が短くなる可能性があります。
また、初代モデルでは、一部の年式で駆動用バッテリーの不具合が報告されているケースもあるため、購入前の整備記録の確認が重要です。
新車の2025年モデルを選ぶべきポイントとしては、最新の電動性能と快適装備を享受できること、新車保証が付くこと、将来的な残価率が比較的安定していることなどが挙げられます。
一方、中古モデルのメリットは、初期費用を抑えられることや、すでに減価償却が進んでいるため資産価値の下落が緩やかになることなどです。
このように、新車の2025年モデルと中古モデルにはそれぞれメリット・デメリットがあり、予算や使用目的に応じて最適な選択をすることが重要です。
アウトランダー マイナーチェンジ 2025の購入は検討すべき?
2025年モデルのアウトランダーPHEVは、「洗練」と「上質」をテーマに大幅な改良が施され、電動SUVとしての魅力が一段と高まりました。
駆動用バッテリーの刷新によりEV航続距離が106kmまで伸び、日常の移動をほぼ電気だけでカバーできるようになったことは、特に大きな進化ポイントです。
また、システム出力の向上により加速性能も大幅に向上し、SUVでありながらスポーティな走りを実現しています。
内装には12.3インチの大型ディスプレイやYAMAHA製サウンドシステム、シートベンチレーションなどが採用され、快適性と利便性も大きく向上しています。
外装デザインも洗練され、フロントグリルシャッターの追加や新色「ムーンストーングレーメタリック」の設定など、細部にわたる改良が施されています。
これらの進化により、2025年モデルのアウトランダーPHEVは、環境性能と走行性能、快適性を高い次元で両立させた電動SUVとなっています。
購入を検討すべきかという点については、以下のようなユーザーにとって特におすすめできる車といえるでしょう。
- 日常の移動は電気で、長距離ドライブも安心して楽しみたい方
- 環境性能と走行性能の両立を求める方
- 家族での使用や趣味のアウトドアなど、多目的に活用したい方
- 災害時の電源としても活用したい方
- プレミアム感のあるSUVを求める方
一方で、純粋な経済性だけを考えると、購入価格が500万円台後半?600万円台と決して安くはないため、走行距離や使用状況によっては、通常のハイブリッド車や小型のEVの方がコストパフォーマンスが良い場合もあります。
しかし、多機能性や走行性能、災害時の活用なども含めた総合的な価値を考えると、2025年モデルのアウトランダーPHEVは非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。
特に、日本の道路環境や電力インフラの状況を考慮すると、「日常ではEV、遠出はハイブリッド」というPHEVのコンセプトは、現時点での最適解の一つと言えるかもしれません。

2025年モデルアウトランダーPHEVのメリット・デメリット
2025年モデルのアウトランダーPHEVには、様々なメリットとデメリットがあります。
【メリット】
- EV航続距離の大幅な向上:106kmのEV航続距離により、日常の移動をほぼ電気だけでカバーできるようになりました。これにより、ガソリン代を大幅に節約できます。
- 加速性能の向上:システム出力が約20%向上し、0-100km/h加速タイムが8秒未満となり、SUVでありながらスポーティな走りを楽しめます。
- 高い環境性能:LCA(ライフサイクルアセスメント)でのCO2排出量が少なく、環境に配慮した選択肢となっています。
- 災害時の電源として活用可能:V2H(Vehicle to Home)対応により、災害時には家庭用電源として活用できます。
- 充実した快適装備:12.3インチディスプレイ、YAMAHA製サウンドシステム、シートベンチレーションなど、快適性を高める装備が充実しています。
- 洗練されたデザイン:外装デザインがさらに洗練され、新色「ムーンストーングレーメタリック」も追加されました。
- 多様なシートアレンジ:5人乗りと7人乗りの選択肢があり、様々なライフスタイルに対応できます。
- 四輪制御技術「S-AWC」:様々な路面状況でも安定した走行を可能にし、安心感のある運転を提供します。
【デメリット】
- 購入価格の高さ:500万円台後半?600万円台と、同クラスのガソリン車やハイブリッド車と比べて高価です。
- 車両重量の増加:バッテリー搭載により車両重量が増加し、取り回しや燃費に影響する可能性があります。
- 充電インフラの制約:自宅に充電設備がない場合、EV航続距離のメリットを十分に活かせない可能性があります。
- バッテリー劣化の懸念:長期使用によるバッテリー劣化で、将来的にEV航続距離が短くなる可能性があります。
- 維持費の不透明さ:バッテリーなどの電動部品の長期的な耐久性や修理費用が不透明な面があります。
- 車両サイズ:全長4,710mm、全幅1,862mmと、都市部での駐車や狭い道での取り回しに制約がある場合があります。
- 充電時間:急速充電でも80%充電に約32分かかり、ガソリン給油と比べると時間がかかります。
- 燃費の個人差:使用状況や充電頻度によって実燃費に大きな個人差が出る可能性があります。
これらのメリット・デメリットを総合的に考慮し、自身のライフスタイルや使用環境に合わせて購入を検討することが重要です。
特に、日常的な走行距離や充電環境、予算などを考慮して、2025年モデルのアウトランダーPHEVが自分にとって最適な選択肢かどうかを判断するとよいでしょう。
多くのユーザーにとって、2025年モデルのアウトランダーPHEVは、環境性能と実用性、走行性能を高い次元で両立させた魅力的な電動SUVとなっています。
まとめ:アウトランダーのマイナーチェンジ2025
- 駆動用バッテリー容量が22.7kWhに拡大し、EV航続距離106kmを実現
- PHEVシステムの最高出力が約20%向上し、0-100km/h加速は8秒未満に短縮
- 内外装デザインが「洗練」と「上質」をテーマに大幅改良
- 12.3インチの大型ディスプレイを搭載し、コネクティッド機能も拡充
- ヤマハと共同開発した専用サウンドシステムを採用
- 日本国内では2024年10月31日に発売され、価格は約526万円から
- ハイブリッドモード時の燃費が17.6km/Lに向上
- フロントグリルに空気抵抗を低減する自動開閉シャッターを追加
- ボディカラーに新色「ムーンストーングレーメタリック」が登場
- 内装色には落ち着きのある新色「ブリックブラウン」を採用
- 上級グレード「P」にも使い勝手の良い5人乗りモデルを設定
- 四輪制御技術「S-AWC」が進化し、走行安定性と乗り心地が向上
- 高速道路での運転支援技術「MI-PILOT」を搭載
- 運転席と助手席に夏場も快適なシートベンチレーション機能を追加
- 急速充電時間が改善され、80%までの充電が約32分に短縮